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東北大学応用物理学専攻安藤研究室

おうぶつニュースレターSELECTION

東北大学応用物理学コース・応用物理学専攻で発行している、ニュースレター「おうぶつ」より、研究室に関わる情報を抜粋して紹介します。過去のニュースレター「おうぶつ」は、こちらからダウンロード可能です。

平成24年度就職状況 (平成24年度就職担当 安藤 康夫 おうぶつ第13号より)

  2年連続して就職担当として、企業と学生の間を取り持つ役目に携わりました。通常2年目となると勝手がわかってくるのでスムーズにことを運ぶことができるものですが、本年度はなかなか一筋縄ではいかない年となりました。ここ数年の経済的な或いは業績からくる危機感から、本年度は特に家電企業の出足が早く、学生へのコンタクト、会社説明会なども多く企画されました。その影響からか、学生のなかで家電企業の希望者が続出し、推薦を決定するのに一苦労でした。受ける人数が多ければ必然的に合格する学生の数も増えるもので、昨年と比較して電気分野での就職率は大きく上昇いたしました。一方でマッチングを取ることができなかった学生は、主に材料関連の企業にまわることとなりました。結果的には広い分野に学生を輩出することができ、社会に対して平等に貢献するという責任を果たすことができたのかなと安心しております。

 今年度の求人数は約120社で、相変わらず業種は電気、機械、金属、情報、材料、化学、などほぼ工学部全体を網羅するようなバラエティに富んだ内容となっています。しかし中には、例年は求人をだしている会社で本年度は推薦をださない、あるいはその逆というケースも含まれています。これらの情報をもとにして、学生さんの就職先が決まるまで面談を繰り返してきました。これらのなかから、実際にあったエピソードを2例紹介したいと思います。
 エピソード@ 過去に多くの優秀な学生が入社しているA社。M1の学生があこがれの先輩が勤めているという理由で求人情報を調べたところ、本年度は応物への推薦がない。A社に直接連絡して聞いてみたところ、会社全体の方針で本年度は物理枠を削ったので推薦をストップせざるを得なかったとのこと。(参考までに平成25年度は推薦が復活しました)
 エピソードA 研究室配属前の学生が、B社に行きたいけど推薦があるかを聞きたい、と私を訪ねてきた。理由を尋ねると、帰省先の自宅の近所にB社の工場があり、子供の頃からB社に入ることに憧れて、実際に推薦があるこの学科に入学したとのこと。B社に連絡して確認したところ、毎年採用計画をたてて枠を定めているので受験の年になってから確認して欲しいとのこと。

 企業の立場から考えてみれば当然ありえることだと思うのですが、当の学生にとってみれば一時の運/不運によって自分の一生が左右されてしまうと思ってしまう典型的な例だと思います。人生には一生を左右する(と思われている)決断が就職に限らず何回か訪れます。たとえば、現在、大学1、2年の学生さんにとってみても、すでに、高校、大学(学科)と大きな選択をした結果、この学科にきているわけです。これから、コース分け、研究室選択、そして就職先、と決断の連続です。これらは確かにこれからの自分の歩む道を決める重要な決断であることは間違いないのですが、これが全てではないことも理解していただければと思います。第一の希望の選択ではなくても、いってみたら意外と自分のやりたいことに近かった、(あるいはその逆)と思うこともあるかもしれません。皆さんの将来は決して一つに決められているものではなく、今後、自分の進む道を変えるための多くの選択肢があります。また、何よりも皆さんにはこれらを実行できる若さがあります。

 これから就活にのぞむ学生の皆さん、あるいは就活を終えて就職先が決まっている皆さん。皆さんにはまだ無限の可能性があります。たとえ自分が思う最良の選択をしてきた、こないにかかわらず、何でも新しいことに挑戦する姿勢を持って欲しいと願っています。


東北大学大学院応用物理学専攻
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