今回、安藤研究室では、トンネル磁気抵抗素子単体で25%/Oeの磁界検出感度 (= TMR/2Hk, Hk:異方性磁界) を達成することに成功しました (K. Fujiwara et al., J. Appl. Phys., 111, 07C710 (2012)) 。この値は、素子単体では世界最高の値であり、また、従来より約10倍、性能向上したことになります。また、この素子を直並列にアレイ化することで、低周波領域のノイズを低減可能なことを明らかにしました。
これらの成果をもとに、100×100個のアレイ状集積トンネル磁気抵抗センサーを試作しました。現在までのところ、素子の歩留まりや、素子間のバラつきがそれほど良好でないものの、300ピコテスラの微小磁界を検出することに成功しました(下図)。今後、素子の歩留まり、バラつき改善により、目標とする生体磁界検出の実現が期待できます。
高感度磁界センサーの詳細については、こちらの安藤研究室のページで紹介しています。
